第12章 トップシークレット
余裕を失った手で、黄瀬はベッドの上で縮こまる身体を次々と暴いていった。
自身がプレゼントという自覚があるのかはともかく、こんなチャンスはそうそうない。
「ハ、可愛い色」
デザインはシンプルだが、胸をつつむ淡いベビーピンクは、彼女の柔肌によく似合っていた。
お揃いの小さなショーツは、男なら誰でも好きなセクシーなオプション付き。
(どーせ脱がせんだけど、ね)
いつもより盛り上がっているふたつの膨らみが、存在を主張するように大きく上下運動を繰り返す。
「もしかして、まだ気にしてんの?」
「……っ」
咄嗟に胸を隠そうとする細い腕を、黄瀬はやんわりとベッドに押さえつけた。
下着姿で恥じらう姿は、やはり何かの罠なのだろうか。
だが、明るい場所ではじめて見る彼女の肢体に、興奮度は増すばかり。
「前に言ったっしょ?結のおっぱい可愛いって」
下唇をきゅっと噛んで羞恥に耐える表情に、背筋が歓喜で震える。
(もっと……全部、オレに見せて)
黄瀬は、華奢な肩紐をクッと噛むと、肌を愛撫しながら肩から腕へと唇を滑らせていった。
「ん、ひ、ゃっ」
「……イイ声」
あえて手を使わず、もう片方にも歯を立てる。
締めつけから解放されて、たわわに零れ落ちる果実は、桃のようにみずみずしい飾りと、焼かれたばかりの赤い印で彩られていた。
「キスマーク、すげぇエロい」
「ゃ、だ……見ないで」
「どーして?こんなに綺麗なのに」
獲物を品定めする切れ長の瞳が、妖しい光を放つ。
その視線に焼かれるように、激しく呼吸を乱す結の唇を、黄瀬は指先で撫でた。
「視られただけで興奮すんの?」
「や、ぁ……っ」
吐息だけで膨らみをなぞると、ピクピクと反応する肌がオトコを誘うように震える。
「オレ、結だから欲情すんだけど」
固く握りしめられた小さな手に、黄瀬は自分の手をそっと重ねた。
「てか、もう結しかいらない」
「黄瀬さ……ンっ」
警告通りふたたび唇を塞ぐと、呆気なく支配下に落ちていく恋人の舌を絡めとり、吸い上げる。
お互いの唾液を飲み込むように、ふたりの喉が繰り返し音を立てた。
「ん……ふ、ぁ」
「分かるまで、今日はたっぷり可愛がってあげる」
体温ですぐ乾く唇を、黄瀬は舌先でペロリと舐めた。