第1章 ようこそ、ホグワーツへ
それはとある寒い冬のこと。
厄日というものはあるらしく、たぶん1年分くらいの不幸が今日1日に降りかかってきてる気がする。
占いを信じるような純粋な人間じゃないから朝のニュースの最後、星座占いで最下位でも別に気にしてなかった。
それがマズかったらしい。
朝から信号という信号に引っ掛かり、
もちろんいつもの電車は乗り過ごした上に定期の更新を忘れてて改札で止められる。
ギリギリ間に合わずお弁当を忘れ、今日が提出期限の課題まで家に置きっぱなし。
わからなくて寝そうな授業に限って嫌ほど当てられるし当たり前だけど答えられない。
遅刻n回目のペナルティで先生に掃除も手伝わされて、帰りだって事故で電車が1時間も止まった。
こんなことなら素直にラッキーアイテムの『爽やかな香りがする香水』を付けてくるんだった。
……そんなの持ってないけど。
とりあえず今日は人生でトップクラスについてないからおとなしく家に帰ろう。
この信号が変わったらダッシュ!!ダッシュで家まで帰る!!
よし、このまま真っ直ぐ走ればーーーーーーーー、
「え?」
目の前に大きなトラック。
やっぱり今日は人生で最高についてないらしい。