第1章 澤村大地
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無事、授業という名の子守唄が終わり部活の時間。
るんるんで向かってると、田中とノヤっさんと遭遇した。
「おぉー!沙奈じゃねぇか」
お得意のノヤっさんスマイルで片手をあげながら近づいてきた。
隣の田中は寝起きなのか眠そうだ。
「やっほー!ノヤっさん、相変わらず元気だね〜」
「そうか?普通だぞ?」
「あ、そういやさぁ昨日のドラマみた!?」
そのまま会話がそれて一緒に体育館に向かう。
私とノヤっさんがポンポンと会話を弾ませている間も田中は大きなあくびをする。
「旭さんっ!!!」
突然、叫んで笑顔で走り出したノヤっさん。
その方を見ると、東峰さん、菅原さん、
…大地さんがいた。
今は会いたくなかったかもしれない。
だって、会えても目を合わせていけないから!!
なので速攻、菅原さんの隣に立つ。
ちょうど、東峰さんが真ん中で菅原さんが端っこなのが不幸中の幸いだ。