第1章 澤村大地
拗ねたように口をトンがらせる新垣の姿に不覚にも可愛いと思ってしまう菅原。
でも、それは一瞬のことで驚きの方が何倍も大きかった。
「えっ!??お前ら付き合って半年くらいじゃないの??」
動揺を隠せない菅原。
…に対し、凄い勢いで同感する新垣。
「そうですよ!もう半年も経つのに、未だ…手すら繋げてないんですよぅ…」
再び込み上げてくる涙を堪えながら大地を想う新垣。
その姿に菅原は頭を無意識に撫でる。
「んで?新垣は大地と触れ合いたいと、」
「ゔ…ハイ…」
菅原が言っていることは正しいのだが、何だか自分が淫乱みたいに思えてきて恥ずかしくなり声が小さくなる。
ピコン
菅原はあることをおもいつく。
「イイコトおもいついた」
ニッと笑った菅原であった。