第1章 澤村大地
新垣が走り去ってから、澤村はというと…。
何かを察知した東峰はチラチラと澤村をみてはビクビクと異常な程、怯えている。
それに対して何も気づいていない西谷は、
「旭さん、男ならシャキッとしないと!シャキッと!」
と眩しいくらいの笑顔で背中をバシバシと叩く。
皆の後ろの方であくびをしていた田中も何かを察知してビクリと肩を一瞬震わせ何も気づいていないように装うと鼻歌を歌い、バレバレな様子。
全ての事情を知っている菅原は平然と振る舞う。
…が、東峰が不自然なためムカついたので適度に東峰の足を踏みながら歩く。
「す、すがぁ〜」
と東峰は小声で踏まないで、的な声をだすが菅原はニッコリと笑いながら足を踏み続けた。
それを横目で見ていた澤村は何かを考える様な仕草をした。