第3章 ペリドットの癒し
ルヴァイドは口の中が渇き、掌には大量の汗をかいていた。
そして、アレスをこの場に連れてきた兵士に怒りを感じていた。
「デグレアが、何で妹を狙うのよ!?」
「おや、貴女は聖女の姉君でしたか」
アレスの言葉に、ルヴァイドとイオスは顔を見合わせる。
「実は妹君のお力をお借りしたいと思っているのですよ」
「村を襲っておいて、よくもまぁ言えるわね」
どうせろくでもない事に利用するんでしょう。
「そうです、その通りです」
手を縛られて自由が利かないはずなのに、強気な態度を変えないアレスにレイムは愉快そうに笑った。
「それにしても、貴女は美しい顔をしてますね」
「…触らないで!!」
「その瞳も美しい…」
霊界サプレスのサモナイト石と同じ色の瞳。