第3章 ペリドットの癒し
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陣営に戻った二人は、兵士達のただならぬ緊張感を肌で感じ取る。
帰って来たルヴァイドを見つけた兵士は、とても慌てた様子で駆け寄ってきた。
「ルヴァイド様!!例の顧問召喚師が来られて…イオス隊長が応対してます…っ」
その報告に、ルヴァイドの顔から感情が抜けて無になった。
「……そいつが、レルムを襲う傀儡を用意した召喚師?」
「そうだ」
アレスの質問に短く答えると、ルヴァイドは兵士に命令した。
「お前、この娘があの男の目に触れぬよう匿っておけ」
「はっ!!女、こっちに来い!!」
「ちょっと、一体何なの!?」
抗議の声には耳も貸さず、兵士は無理矢理アレスを引き摺って行く。
複数あるテントの一つに押し込まれるアレスを見てから、ルヴァイドは顧問召喚師のもとに向かった。