第3章 ペリドットの癒し
「俺をここまで熱くさせたのは、お前が初めてだ」
総司令官が直々にお前を迎えに来てやったのだ。
「ありがたく思えよ」
「別に頼んだわけじゃないし!自分で基地に帰れたわよ…!」
ルヴァイドに髪を撫でられて、徐々にしおらしくなってしまうアレス。
反論しつつも、意に反して言葉尻が弱くなってしまった。
真っ赤な顔で俯くアレスを、ルヴァイドはもう一度胸に抱き締めて、静かに囁いた。
「こんなにも癒された気分になったのは、初めてだ」
「……それはペリドットのお蔭だと思う。私は何もしてないし」
「何もしなくて良い。側に居てくれるだけで良いのだ」
お前の姿が見えなかった時の喪失感といったらなかった。
俺にはお前が必要なのだ。
「……分かったわ、分かったからもう止めて」