第3章 ペリドットの癒し
歳の割りに不器用で逃げることを知らない馬鹿な男の素朴な魂は、弄び甲斐があって楽しいのです。
「ゲームをしましょう」
「……ゲーム?」
アレスはすっかり男のペースに乗せられていた。
「貴女はルヴァイドを守ってください」
ルヴァイドの支えとなり癒しとなりなさい。
そして恋仲になり、ルヴァイドにとって一番の存在になりなさい。
「私が付け入る隙すら無くなれば、貴女の勝ちです」
そうすれば結果的に、貴女の安全は保証されます。貴女は自由になれるのです。
「負けの条件は…?」
不可解なゲームを提示されて、アレスは困惑するしかない。
「ルヴァイドの精神が私に喰われて朽ちてしまえば、ルヴァイドの目の前で貴女を殺します」
そして彼を自殺に追い込みましょう。