第2章 ターコイズの守護
「逃げるのか?」
ルヴァイドの鋭い視線に見据えられて、アレスは身構えた。
二人の視線がかち合い、アレスは根負けして項垂れる。
渋々といった態度でルヴァイドのベッドに上がり込み、彼に背を向けて毛布を掛けた。
「…俺はお前に、ただ傍に居て欲しいだけだ」
ルヴァイドの言葉を聞いて、気概溢れる男でも弱音を吐くんだなとアレスは思った。
そして、振り向くことなく語り始めた。
「…傍に居て欲しいんじゃなくて…」
背を向けて喋るアレスの言葉に、ルヴァイドは意識を集中させる。
「…許されたいんでしょう?」
ルヴァイドの赤い瞳が、驚愕で見開かれた。
「誰かに傍に居て欲しい気持ちは、貴方にとって今日の罪を許されたい気持ちと同じなはず。違う?」
アレスは続ける。