第2章 ターコイズの守護
それに炎もだいぶ廻ってきたし、このままじゃ貴方も危ないと思いますけど。
相手を刺激しないように気を払いながら、アレスは杖を目の前に掲げる。
「動かないで下さい?動けばペンタ君ボムをお見舞いしますからね」
愛嬌のある召喚獣だが、爆発物でもあるので威力は絶大だ。
「ロッカ、リューグ、今のうちにお爺さんを!」
「は、はいっ!!」
アレスが相手を威圧している間にロッカがリューグを引き起こし、二人して気絶しているアグラバインを抱え上げた。
「そのまま逃げなさい、私が時間を稼ぐから」
「アンタはどうすんだよ!?」
リューグが声を荒らげる。
「私には召喚術があるから大丈夫よ。適当に時間を稼いだら、目眩ましの召喚獣を詠んで逃げさせてもらうわ」
アレスは双子にウィンクをした。