• テキストサイズ

セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第8章 セレスタイトの歌声


それを知っているルヴァイドだからこそ、軽く受け流して話を進めた。

「教えろ。元老院は聖女を捕まえて、何をするつもりだ?」

ルヴァイドの核心を突く言葉に、その場に居合わせる兵達は息を呑む。
テントの外でゼルフィルドと共に聞き耳を立てていたアレスも、事態の根幹になる話に神経を尖らせた。

レイムは真顔で男達を見渡すと、つまらない話のあらすじを語るように淡々と話し始める。

「結論から言うと、世界を掌握するためですよ」

貴方達も気付いていたでしょう?
黒の旅団がレルム村を滅ぼした事で、領土侵犯どころか戦争の火蓋を切っていることを。

「…そのきっかけとなった聖女に、一体何をさせようと…?」

予想していた事実であっても、戦争という二文字を突きつけられて兵士達に動揺が広がった。イオスが恐る恐ると言った様子で問いかけた。

レイムは肩に掛かった銀髪を優雅な仕草で払いながら言う。

「封印の森に眠る古代遺跡を甦らせるのです」

その顔は、玩具を手に入れた子供のように愉快に歪んだ。
/ 332ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp