第2章 ターコイズの守護
「きゃ…!?」
思わず床に体を打ち付けたアレスの目に、カーテンの隙間から赤い光が射し込んだ。
きっとそれは炎の紅。
この村は何者かの襲撃にあっている…!
「アメルがあぶない!」
直感的に、襲撃者の狙いが聖女であると判断したアレスは、杖と荷物を手に部屋から飛び出した。
「何事だ!?」
「アグラお爺さんは!?」
突然の砲撃に、マグナ達も慌てた様子で玄関先に集まる。
そこから見える村の有り様にネスティは驚愕し、アレスは姿の見えないアグラバインの所在を確認した。
「きっとアメルの所に行ったんだわ!!」
ケイナが悲鳴混じりに叫んだ。
それとは正反対に冷静に喋りだしたのは、悪魔のバルレル。
「…気に入らねぇなぁ」
炎に巻かれる老人、銃弾を浴びる旅人、狂剣に倒れる親子。