• テキストサイズ

セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第5章 ラリマーの調和


「何ちんたら歩いてんだ」
「もしかして待っててくれたの?」

アレスの笑顔に、リューグは顔を背けた。

「違ぇよ。隙だらけのテメェに殿を任せちゃおけねえと思ったからな」

そう言うリューグの眼差しは鋭い。全身からピリピリとした殺気を僅かに放ち、辺りを警戒している。

「そんなに緊張してたらリューグが疲れない?」
「はっ、素人じゃねぇんだから自分のペースぐらい保てる」
「あんまり心配かけないでよね」

やれやれと肩を竦めて彼を見やれば、きょとんとした瞳で見つめ返された。

「俺の事まで心配してくれるのかよ?」
「当たり前じゃない」

当然といった様子で頷くアレスに、リューグは頬を掻いて小さく呟いた。

「…テメェこそ、何でもかんでも背負込みすぎじゃねぇのか」
/ 332ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp