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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第5章 ラリマーの調和


「…この戦いを止めたい、っていうのが一番の理由かな」

アメルのためにも、そして…

「…アレスさん、鍋が吹き零れそうです」
「あっ、危ない危ない」

ほんの少しだけ彼の人に想いを馳せていたつもりが、だいぶ呆けていたようでアレスは慌てて火を弱めた。

「平和的に解決出来たら良いんだけどね」
「それが出来たら一番ですけど…」

二人とも無理であることは百も承知である。村を焼き討ちするような強硬派の相手に、話が通じるとは思えない。

「そういえばアグラお爺さんはどうしたの?」

アレスはミソを溶かしながら思い出したように聞いた。
確か最後に見た姿は、意識がなく双子に担がれて撤退する姿だった。

アメルは瞳を潤ませる。

彼女の姿に、アレスは最悪の事態が頭を過った。
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