第5章 ラリマーの調和
アレスがそう問えば、バルレルは悪魔とは思えない極上の笑みを見せて笑った。
「おうよ!俺はニンゲンは大嫌いだが、ニンゲンの造り出す酒は大好物だ」
特に竜殺しを製造したニンゲンは、特別に認めてやっても良いと思うくらい、その銘柄が好きだ。
「ということで売女、酒が手に入ったら俺様に持ってこいよ」
「あの…その売女って呼び方止めてくれない?」
別にルヴァイド達と繋がってるからと言って、アメルを引き渡す気はさらさらないんだから。
「なら、下僕2号だな」
「2号…」
1号は言わずもがな、マグナの事なんだろうなと日頃の主従関係からアレスは推測する。
「下僕でも不満なら…」
「いや、それで良いわ」
売女と呼ばれるよりかは下僕の方が余程良い。