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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第5章 ラリマーの調和


「…俺様は悪魔だぜ?ニンゲンが何を考えてるのか、大体読めんだよ」

なんと言うことだ。
愕然とするアレスの、その手を払い除けながらバルレルは笑う。

「テメェごときのニンゲンがどうこう出来る程、今回の件は単純じゃねぇと思うがな」

忠告なのか嘲りなのかは分からないが、目の前の小悪魔は鋭い犬歯を見せつけながらケケケと笑った。
アレスは彼の言葉に、改めて無力感を実感し項垂れる。しかし、すぐに考えを切り替えた。

自分の浅知恵より、悪魔の悪知恵の方が役に立つのではないか。

アレスは面を上げると、バルレルにすがり付く。
極力声を抑えて問い掛けた。

「どちらも尊重したい私は、どうすれば良いかな…!?」
「はっ、テメェで考えろよ?」

バルレルは冷たく突き放す。
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