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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第5章 ラリマーの調和


黒いコードのように揺れるその尻尾は、予想に反して短い毛に被われていて、温かくすべすべとしていた。

「気安く触るんじゃねぇ!この売女!!」
「えっ?」

子供の口から到底出るとは思えない言葉に、アレスは目を見開いた。

「それはどういう意味かな?バルレル君」

何とも言えない感情が胸に広がるのを感じて眉をひそめる。

「…ふーん。なかなか良い負のオーラだな、優秀優秀」

バルレルは、アレスから伝わる負の感情に舌鼓を打つように舌なめずりをした。

「テメェ、黒の鎧のヤツらとつな…ふがっ!?」

台詞を言い終わらないうちにと、アレスはとっさにバルレルの口を手で塞いだ。

「……何を根拠に言ってるのかな?」

顔がひきつり、笑おうとする表情は逆に凄んでいるように見えなくもない。
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