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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第5章 ラリマーの調和


ルヴァイドは聞いているのかいないのか、頬杖をついてイオスの視線から目を反らしていた。
その瞳はどこか遠くを見ている。

「ルヴァイド様」

イオスは口調を強めた。
ルヴァイドが横目でイオスを見やる、その視線は鋭い。

「アレスを拐いましょうか」
「…拐ってどうする」
「僕が言います、ルヴァイド様の支えになって欲しいって」

優しい彼女の事だ。
きっと帰ってきてくれる。

ルヴァイドは椅子から立ち上がり小さく首を回すと、イオスに背を向けて後ろで手を組んだ。

「お前の言いたい事は分かった」

心配されているという現状に、情けないとも思う反面、嬉しくも思うルヴァイド。

「ただ、我々側からアレスに接触するのは彼女の立場を無くしかねない」

俺達はアレスの出方を伺った方が良い。
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