第4章 アマゾナイトの希望
「…アレスさん?」
部屋の扉がノックされて、意識が急浮上する。
「ロッカです。入っても良いですか?」
「え、えぇ、どうぞ」
荷ほどきもせず、明かりも点けていなかった状況に、部屋に入ってきたロッカは案の定怪訝な顔をした。
「…どうしたんですか?明かりも点けないで…」
「ちょっと色々考えてて、ぼーっとしてたわ。ロッカさんこそ、どうしたの?」
「ロッカで結構ですよ」
ロッカが、扉付近にあるスイッチに触れて明かりを点ける。
「特に何もないんですけど、ただアレスさんと話がしたいなと思って」
曖昧に微笑むロッカに、アレスは適当に座るように促した。
ロッカは部屋にある簡素な椅子に腰を下ろし、アレス自身はベッドに腰掛ける。
「疲れましたか?」
「ちょっとね」