第4章 アマゾナイトの希望
疑われているにも関わらず、気遣いを見せて優しく笑ったアレスのその笑みを見て、リューグの首筋がざわりと逆立った。
反射的に目を反らせば、兄の視線とかち合い思わず舌打ちする。
「とにかく、奴等の正体が掴めない以上闇雲に動くのは危険だ。しばらくはここを拠点にして、相手を探ろう」
ギブソンの言葉に、マグナとネスティが顔を見合わせる。
「でも、それじゃ先輩達に迷惑が…っ」
「これ以上ご迷惑をお掛けすることは出来ません!」
後輩たちの言葉に、ミモザがやれやれと首を振る。
「んもぅ、水臭いこと言わないの!これは先輩命令よ、そうよねギブソン?」
「あぁ」
同意を求められたギブソンも、穏やかに微笑んで見せた。
「と言うことでアレス、貴女の部屋も用意してあげるわね」