第4章 アマゾナイトの希望
アレスがやけに聖女を気にしていた事を思い出し、不穏な考えが頭を過った。
(この隙に乗じて、敵陣に加わる気じゃないだろうな)
イオスの予感は、アレスの本意ではないが当たる事になる。
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「おっ、アレスじゃねーか!」
「アレス?無事だったんだな!?」
屋敷に戻れば、男達が居間のソファーに座り各々寛いでいた。
「君がアレスかい?」
フォルテとマグナが笑顔で迎えてくれる中、ネスティとバルレル、そしてくすんだ金髪の男性が無表情でアレスを見つめてきた。
アレスは、何だか視線に冷たいものを感じるなあと思いつつも話し掛けてきた金髪の男性に頷いて見せる。
「無事に奴らを追い払えたみたいですね」
アレスがそう言えば、マグナは興奮を隠しきれない様子で熱弁する。