第4章 アマゾナイトの希望
ミモザが頭痛を抑えるような仕草をしたものだから、アレスは驚いた。
「こういう事は、護られる本人の意志が一番大切だと思うんですけど」
「…そうよね、これからの事は皆で考えましょう」
そう言ってミモザも紅茶を啜った。
「向こうもそろそろ終わった頃かしら?」
ケイナの言葉に、アレスはそういえばと思い出した。
(…まぁ私の姿が見えなくても先に基地に帰るでしょう)
イオスの怒り顔が浮かんで、怒鳴られる案件が増えたなぁと、アレスは紅茶を飲み干し眉間を歪ませた。
「じゃあ戻りましょうか」
会計を済ませて店を出るミモザにアレス達も続く。
「とりあえずアレスもウチにいらっしゃい」
「皆心配してたんだから」
二人の言葉に、アレスは複雑な笑みを浮かべる事しか出来なかった。