第4章 アマゾナイトの希望
今囮になって戦っている人達に血が流れたら、それはあたしのせい。
あたしが居るから、誰かが傷付く。あたしのせいで、罪もない人が死んでいく。
「こんな力、欲しくなかった…!!」
「アメル…」
「アメルちゃん…」
心からの叫びがあまりに悲痛で、ケイナもミモザの表情も次第に曇っていく。
ロッカは震える妹の背を擦る事しか出来ない。
やや間をあけて、アレスが重い口を開いた。
「…聖女としての力が目覚めたのも、何かの宿命よ。ならそれを背負って生きる道を探さなきゃ、そうでしょ?」
貴女が捕まったら家族だけじゃない、私達だって悲しむし後悔する。
「アレスさん…」
「アメルちゃんはどうしたい?」
涙に濡れるアメルの瞳が見開かれた。
久し振りに意思を問うてくれる優しい言葉。