第4章 アマゾナイトの希望
「…アメルちゃんは、悪くない」
アメルの肩がびくりと震えた。
「貴女が狙われて周りに被害が出たのは、決して貴女のせいじゃない」
だからお願い、自ら捕まりにいこうなんて思わないで。
「…そんな馬鹿な事を考えたのか、アメル!!」
ただでさえ男性が浮く店内にロッカの大声が響き、周囲の視線が突き刺さる。
ロッカは荒くなる呼吸を整え、俯く妹を怯えさせないようにその肩を抱いた。
「アメルは逃げなきゃ駄目なんだよ」
「…どうして…っ!?あの人達が狙ってるのはあたしだけ、あたしが捕まればもう傷つく人を見なくて済むでしょ…!?」
「例え僕やリューグが殺されても、アメルは生き延びるんだ」
それが兄達の願いだから。
「それでもあたしは…堪えられない…」
小さく嗚咽が漏れ出る。