第4章 アマゾナイトの希望
彼の中で勝手に死んだことになっていた自分と、恥じらいもなくすがって謝り倒す青年にアレスは苦笑するしかない。
なおも「すみませんでした」と言い続けるロッカの茶色い後ろ髪を撫でてやっていたら、聖女の含め女性3人が呆れた様子でこちらを見ていた。
「ちょっとー、感動の再会なのはわかるけど熱い包容はそのくらいにしておいてよね」
こっちが恥ずかしくなるじゃないと、茶髪ショートに眼鏡を掛け、緑色のニットの上着を着ているのに臍を出している矛盾した服装の女性がニヤニヤと笑っていた。
その女性の言葉に、はっと我に帰ったロッカはアレスから体を離す。
「アレス、無事だったのね」
「…ケイナ、さんでしたっけ」
「嬉しい、覚えていてくれたのね」
ケイナはアレスに優しく微笑んだ。