第4章 アマゾナイトの希望
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イオスは少数精鋭の兵士を引き連れて聖王都ゼラムを目指す。
眼下に巨大都市を見下ろせる崖の上で、イオスは検問を抜けるために用意してきた品を取り出した。
偽造された通行証に、機械兵士を同行させるのは、召喚師たちの母体団体[蒼の派閥]に修理を要請するためという書類も用意。
兵士たちも普段の重厚な鎧ではなく、あくまで自衛のための軽装備にさせたので武力集団には見えないだろう。
「丁寧なお仕事ご苦労様。でも機械兵士を連れているのに、この中に召喚師の姿が見えないのは些か不信感があるわね」
「やっぱりそう思うか……って、アレス!?どうしてお前がここにいるんだ!?」
当然のように話に加わってきたアレスに、イオスは驚きと若干の怒りを滲ませて睨み付けた。