第4章 アマゾナイトの希望
それと同時に尾行されている少年達、ロッカとリューグの顔を思い出す。
『アンタも絶対後から来いよ』
『ゼラムで会いましょう』
同じ顔でも性格の正反対な双子が、揃って心配してくれた。
いい子達だったなとアレスは思う。
そして偶然その場に居合わせた冒険者達も、いい人ばかりだった。
彼らと逃げた聖女は、無事だろうか。
ふと、アレスは聖女達一行が無性に気になり始めた。
今日の任務は偵察だけと言うことだし、部隊の後ろをつけていって聖女達の安否だけ確認した戻ってくれば良いだろう。
ルヴァイドに言えば反対されることは目に見えてるから、先に基地を抜け出して部隊の先回りをしていよう。
「そうと決まれば準備しなきゃ」
没収されている荷物を取り返すべくアレスも天幕から出ていった。