第33章 彼のもとに
私の予想通りに次の日から
彼は来なくなってしまった
原因は分かっているから
私には待つしかない日が
また始まったのだ
今回は
彼と一緒にいる時がバレタから
言い訳は出来ない
そう考えると
どうなるかと思い
私のため息の回数は増えていくのだ
しかし私の仕事場では
彼のシンデレラの話が
まだ消えていなかった
同僚たちは
誰かを必死で探っていたが
それを私は聞きながら
知らん顔で仕事をしていた
どう考えても
私にはたどり着く事はないと
思っていたから
今日も
仕事を無事に終わらせ
店から帰ろうとした時だった
店の前に男の人が立っていた
暗闇で立っていたので
顔は見えなかったが
彼かと思い走って行くと
丸山「....こんばんは」
丸山さんは、優しい声で挨拶をした
「こんばんは」
丸山さんだと知った私の足は止まった
それを知った丸山さんは
丸山「いつも、突然でごめんね.....」
丸山さんは、静かに言った
「来られた意味は
察しています....」
私のその言葉に
彼は顔つきを変えたが
すぐに微笑むと
丸山「なら、
少し僕と付き合ってもらえますか?」
私は彼を見つめた
優しく見ていてくれる
丸山さんを私は信頼していた
「わかりました....」
私の返事を聞くと
丸山さんは静かに歩き出したので
私も着いて歩いた
二人で無言で歩いてると
丸山さんは
静かに話しかけてきた
丸山「ヤスね.....」
私は
顔を上げて丸山さんの顔を見た
丸山「彼女と上手くいかなくなってね
自棄になってたみたい....」
「そうだったんですか....」
私は、その気持ちが分かったので
静かに頷いたいた
丸山「迷惑をかけて、こめんね....」
「私は大丈夫ですよ」
私は丸山さんに微笑んだ