第32章 見つかる
私と彼は駐車場に車を停めた
「私は、ここにいてましょうか?」
私は人目を気にして言った
すると
大倉「一緒に行こう
ここで何かあったらアカンし....」
彼は車を降りながら言った
でも、私は少し不安になっていた
彼の話では
後輩もいるとの事だったから
躊躇している私の座ってる方に
外から彼は周り
静かに扉を開けると
大倉「ほらぁ、行こうか?」
優しく手を差し出してくれたのだ
私はその手を握りしめて
彼と行く事にした
彼に連れて行かれ
店に入りながら奥に進むと
店の一番奥の席に
安田さんが
泥酔したようで眠っているのが
直ぐに目に入った
そして
その場に背広を着た男性が立っていて
私たちが、近づいた事に気が付くと
振り向いた
私と大倉さんはその人を見ると
驚いて動きが止まってしまった
大倉「なんで
お前がここに居るん?」
大倉さんのマネージャーが
何故か安田さんを介抱していたのだ
マネージャーは
冷静に落ち着いた声で話し始めた
「安田の担当が来れなかったから
代わりに来たんですが」
そう告げると
私の顔を見た
私は
どうしていいか分からなかった
彼とは会うなと直接言われてた手前
焦っていたが
冷静と装いながら
挨拶の為に頭を静かに下げた
その姿を見たマネージャーも
私に合わせるように頭を下げてくれた
その様子を彼は黙って見ていたが
強い口調で言い出した
大倉「何を言われても
俺らは別れるつもりはないから」
「今は、その問題よりは
こちらです.....
マスコミに知られる前に
連れて帰りましょう」
そう言うと
彼は安田さんを横から抱えたのだ
それに合わせるように
大倉さんが反対側を支えた
そして、マネージャーは私に
「申訳ないのですが
これでお支払いをして来て頂けますか?
領収書もよろしくお願いします」
そう言うと、私にお金と伝票を渡してきた