第4章 再来
今日も無事に仕事が終わり
私は
一人で店から出て帰ろうとした時だった
人がいない時間に車が止まっていて
男の人が車から降りてきたのだ
私は気持ち悪くなって
駆け足で逃げようとした
大倉「ちょ、俺やって!待ってや!」
聞き覚えのある声が私を止めた
走ってくる人を見たら彼だった
「何か、ごようですか?」
大倉「相変わらず、愛想ないなぁ....」
彼は
少し笑いながら言った
私は何も言わずに
彼の言葉を待っていた
大倉「ほらぁ、お礼してないやろ?」
「そんな事を気にしなくていいので....」
私は正直
もう関わりたくないので
彼に冷たく答えた
大倉「まぁ、ええやん
明日、時間ある?」
そう言うと彼は
去ろうとする私の腕を掴んだ
私は掴まれた腕を見ながら考えた
ここで断って違う日にするなら
それこそめんどくさいのかもしれない
それなら
明日は休みだから
この申し出を受けた方が
いいのかもしれないと
「明日は休みなんで....」
私の言葉に彼は嬉しそうに微笑むと
大倉「明日、15時にここに迎えに来るから」
その言葉と同時に私の腕を離したのだ
「分かりました....」
大倉「ほんなら、明日な」
そう言うと彼は車に乗り込み
窓を開けると
大倉「一応
女の子なんやから気を付けて帰りや」
そう私に笑って言ったのでした
「一応
ありがとうございます」
私は嫌味も含めて彼に頭を下げると
その場から帰ったのでした
明日と言う日が
私の運命を
変える事になるなど
知るはずもなく
ただ少し失礼で
自分勝手なアイドルに
振り回されてる自分に
イライラしていたのでした