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モノグラム

第85章 未来に向けて





 それから二人は、静かに毎日を重ねていた



彼は芸能界という世界で

人々に夢を見させていた



私は夜中の仕事を続けていた



会える時間などは

相変わらずなかったが

二人の結びつきは強くなったので

何が起きても怖くはなかった




仕事の同僚たちも

私の事を認めたのか何も言わなくなり

真面目に仕事をするようになった




マスコミの方は

彼のマネージャーさんが

立ちまわってくれて

私は安全に過ごす事ができていた




私たちは、みんなに支えられて

幸せに過ごしていたのだった












 そして、また毎年のように

この日だけはこの場所に来ていた



大きな花束を持って

亡くなった彼の誕生日に

お墓に会いに来ていたのだ




でも

今回は大倉さんも一緒に来ていたのだ



私は静かにしゃがみ、花束をお供えすると

彼に、今からの未来への思いを

いろんな事を報告していた



私は、報告が終わると

静かに立ち上がり後ろで待っていた

大倉さんに微笑んだ



すると彼は、私の肩を優しく叩くと

何も言わずに私の前に出たのだった



そして、静かに手を合わせると



大倉「必ず、幸せにするんで

安心してて下さい」




それだけお墓に告げると

彼は、私の方に向きなおし歩きだしたのだ




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