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* クラス管理はお任せを *

第4章 敬天愛人!?クミコ様*






「本当にSだ。
 この上なくSだ。」



こんなに繰り返す
管理人など初めて見た。


ど、どんだけSなのだろう…
そもそもSとはなんだっただろうか…


頭の中で情報が
混ざり合い、最終的には
全て抜け落ちてしまった。




「そんなにSなんて
 言わなくてもいいじゃない」




クミコは肘をついたまま呟く。
白石は可笑しそうに笑っていた。




「クククっ…
 クミコ様はとんでもねぇー
 Sっ子だかんな…っ」




いや、Sっ子ってなんだよ。




「あら?そういう貴方も
 Sじゃないの?白石。」



「え?違う違う。
 俺はただ自分が楽しめるように
 過ごしてるだけ、SでもМでもねーよ」



白石は笑うと、
クミコが「あら、そう」と言った。


…二人の間に
 火花が散っているように見えるのは
 私だけだろうか。




その時。




「ああっ!!?
 やっぱりここにいたっ!!」



ハウスの幕が上げられ、
外の光が差し込んでくる。

薄暗いところにいたせいか、
目がまだ慣れていない。


手を翳しながら確認すると、
金髪の髪が見えた。



「あ!暁さんっ!」



声を上げたのは、
息を切らしている暁だった。


暁は中に入ってくる。




「もうっ!3人来るの遅いから
 探してたんだよっ!!?

 そしたらまさかコイツの
 ところにいるなんて…っ」



「ごめんごめん、
 まあ合流したんだからいいじゃん?」



「そうだけど
 なんでコイツのとこにいんのさ!

 ちーちゃん!!
 どういうことなのっ!?」




…管理人に対する聞き方が
生々しい。

まるで、浮気している彼氏を
問い詰める彼女のようだ。


管理人は平然とした顔をすると、
暁に向かって話しだした。



「うるさい、黙れ。
 僕らは愛にクミコを紹介するために
 ここによったんだ。

 …だが探させて悪かった」



最初は哀しい顔だった暁が
管理人の最後の言葉を聞き逃す
はずがなかった。


すぐに明るい顔になり、
管理人の隣にくっついた。


ああ…犬の尻尾が見える。







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