第1章 素敵なクラスとご対面*
私は明日、転入する。
都立『鳳銘(ほうめい)学園』に。
転校の原因は、
父親の突然の転勤だったのだが、
正直最悪だった。
まだ高校に入って1年も
経っていなかったし、
昔からの友達ともお別れ。
それに、一緒に育ってきた
あの街にもさよならするなんて、
一言でいえば 「嫌」 だった。
まあ引っ越してきて今更
愚痴を吐くのも白々しいが、
とにかく、私はあまり穏やかな気持ちではない。
(明日、行きたくないなぁ)
私は髪をくしでとかしながら、
静かに溜息をついた。
ふと時計を見れば、
もう夜11時を廻ったとこだ。
そろそろ寝なければ…と、
気が乗らないまま私はベットに
寝っころがり、目を閉じた。