第24章 It's foolish bird that own.
我愛羅とカンクロウに守られて深水と杏可也が去った後、鬼鮫はイタチとデイダラと三人、暫し黙然としていた。
「・・・何か急に静かになったな、うん」
物足りなげに呟いたデイダラが、ハッとして明後日の方を睨み付ける。
「や、いんだ、静かで!ここまでがやかまし過ぎたんだ!うん!」
「・・・確かにね。あなたといて静かに感じるなんて自分が怖いですよ、私は」
「な、だよな?オイラも自分が怖いぜ・・・・って、おい!」
「ベタなボケ突っ込みは止めなさい。痛め付けたがりの手が疼く」
「へ、必殺仕事人みたような事言ってんじゃねえぞ。藤田まことか、鬼鮫?うん?」
「・・・再放送世代が藤田まことなんか語るんじゃありません。貴方達の世代は東山でしょう。お黙んなさい、デイダラ。減らず口や無駄口は当分聞きたくありません」
「何だ、この。言っとくけどな、ぜってぇオメエよかオイラのがひでぇ目に会ってっからな?安かねえぞ、この任務はよ!」
「・・・それは深見さんに言うことでしょう?私の知ったこっちゃありませんよ」
鬼鮫は肩をすくめてイタチを振り返った。
「・・・イタチさん?」
その顔が考え事をしているのに気付き、鬼鮫は目をすがめた。
「どうしました?」
「今回の任務、報酬は金子だけではなかったな。支払いは大事ないだろうか」
「・・・・・」
鬼鮫は不本意ながらデイダラと顔を見合わせた。
「そう言えばゾンビコンビが牡蠣殻さんの血を欲しがってましたね」
「献血にご協力をだろ?角都って案外バカだよな、うん」
「・・・それをあなたに言われちゃねえ・・・」
「・・・何だ?どういう意味だ?うん?」
「そのまんまですよ。・・・その件に関しては自分で交渉するように言ってありますから、私は知りませんよ」
「お前はお前であの人に失せられて暁に報酬を払い損だな。しかしそれはお前自身のしくじりだ。問題ない」
「・・・何です?突っかかりますね?」
「いや、お前だけではない。俺にしたところでしくじったと言える。移動に手間取った・・・」
「結果オーライだろ?フカのおっさんは無事に杏可也と合流したんだから問題ねェよ。音は牡蠣殻の方に出たし、ソイツは飛段のバカが巧くサバいたしな、うん」
「・・・そのバカが今回一番いい仕事をしたようだ」
「おい、ちょっと待て。オイラだっていい働きをしたぞ?オメエらと一緒にすんな、コラ」