たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第4章 休符
「主、何かお忘れですか?」
「ああこれだよ、すっかり忘れてた」
そう言って主が掴み上げた物、それは鶴丸の本体であった。
「主、?何をされるのですか?」
怪訝そうに歌仙が問う。すると主は顎の贅肉をひきつらせながら気持ち悪い笑みを浮かべた。
「傷物を処分しないとな!」
「「「は!?」」」
誰もが予想しなかった事に三人の動きが固まった。その隙を見計らって、主は鶴丸の本体の鞘を投げ捨て、銀色に光る刀身を抜きだした。
「よく見とけ、これが傷物の俺流処分方だ!」
光る刀身が主の膝の上に乗せられ両端を主が握る。次の瞬間、刀身が弓形に曲がった。