たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第3章 刀剣男士達の酔奏楽
「兄弟、俺主に、主に、、」
言葉を詰まらせながら骨喰は自分が居ない時に起きた事を話した。その内容は吐き気すら催すような酷いものであった。
説明し終えると、力無く肩を掴んでいた手が地に落ち、その両目から大粒の涙が流れた。
感情を表に出さない骨喰のことだ、よっぽど恐かったのだろう、辛かったのだろう。だが今の自分には抱き締め、慰めることしか出来なかった。
「兄弟、、、、」
そっと骨喰の背に手を回すと、自分の胸に骨喰が顔を埋めた。骨喰の涙ですぐ服が湿っていった。
すると、腕の中の骨喰が顔を上げた。泣き腫れらした赤い目に朱色がかった頬が目に入った。