たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第7章 大いなる約束の大地チンギスハーン
衝撃の出会いから30分が過ぎた頃…
「とりあえず、下唇を巻いてから上の前歯に力を入れずに…」
「じじいに難しい事をやらせるでないぞ。」
(…これができねぇならなんにもできねぇよ。)
と毒突きたくなったが、「じゃあもう一回言いますね。」と最大限の作り笑いで応えた。
現在、「俺も楽器をやってみたいなぁ」と言った宗近のために楽器適正試験を行っていた。
適正試験とは、口の形や歯並び、あと体格などを基にその人に一番合う楽器を捜すのだ。
そして今、飽きっぽいじいさんこと宗近にクラリネットの適正試験を行っていた。
「もっと簡単なやつはないのか?」
イラっ
「まぁ、一番簡単なのは、あそこにあるティンパニかな?」
「おお、確かに面白そうだなぁ」