たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第7章 大いなる約束の大地チンギスハーン
*
「え!? あいつ犯人じゃなかったの!!」
松江署の一室で、昨日の事を(鞍馬が神である事以外を)全て話すと、内中原は驚き、石像の様に固まってしまった。
「だ…大丈夫ですか?内さん…」
「ん、あぁ…大丈夫。びっくりして歯が外れそうになっただけだから…」
「それって、けっこう大事じゃないですか?」
少し顔色が悪くなっていたので大袈裟に心配すると、「大丈夫、大丈夫」と言って内中原は口から総入れ歯を出した。
その時、
「何、無駄口叩いてるんですかァ」
嫌味の効いた声が内中原と寺町の二人しかいない部屋に響いた。だいたい見当はついていたが一応声の方向に振り向く。
そこに立っていたのは、国矢署長の忠実な腰巾着、津和田が立っていた。