たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第7章 大いなる約束の大地チンギスハーン
「鞍馬さん。もういいんじゃないですか?」
「もういい?」
意味が分からない、とばかりに鞍馬が顔をかしげる。その態度がイラっとした。
「いいですか! データ上だけ存在させるなんて芸当は自分が知っているだけでも3つの組織でしかできないんです!!」
「3つ?」
「政府、公安、そして歴史修正主義団体です。だけどあなたは政府、公安の人間ではないことが確認できてます。だからあなた…」
その時、鞍馬の顔の横すれすれに、髭切が刀をつきつけた。
「おい、髭切! お前何やってんだよ!」
「主、今すぐこいつから離れるんだ!!」
普段とは全く違う緊迫した髭切の様子に、すぐ後ろへ飛び下がり、声を張り上げる。
「髭切!!どういうことだ!!」
髭切が上ずった声で応える。
「こいつの…目の色が変わったんだ」