たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第6章 甲音
「主、入るよ?」
一声かけてから部屋へと入ると、浴衣姿で龍笛を吹く主がいた。
「あ、、歌仙さん。煩かったですか?」
笛を吹くのを止め、主が聞いてくるが、歌仙の目は浴衣の少し開けた胸元から見える彼の素肌へと行っていた。艶めかしい肌に目が釘付けになる。
「どうしたんですか歌仙。…もしかして私に見惚れてるんですか?」
「…っ!」
冗談まじりで主が言った言葉に、歌仙の中で自分を規制していた「何か」が音を立てて崩れさり、心の奥深くにあり、今まで抑えていたある考えが全体を支配する。
「主を犯してしまいたい」
箍の外れた歌仙の動きは速かった。ズイと主に近付くと、予め用意されていた布団に押し倒す。そして驚いて声を上げようとした主の口を自分の大きな手で押さえた。