たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
振り返ると市村を看取った刀剣三人組がいた。肩で息をしている様子から、かなり走ったようだ。
「やぁ、久しいね皆さん」
一応軽く挨拶をすると三人が一斉に抜刀した。殺る気マンマンだなぁ。そんな呑気なことを言いながら自分もマシンガン(麻酔弾)を構える。
一触即発の状態が三人組と一人の間に広がる。ちなみに土方は少し離れた所で見ている。
「とーお!」
一触即発状態を破って最初に切りかかって来たのは何故か大きい薬研藤四郎。それを軽く避けるとマシンガンの柄で彼の背中を殴る。
「ぐはぁ!」
苦しそうな声を上げると、薬研はその場に倒れこんだ。
「おい、国広行くぞ!」
「わかったよ兼さん!」
ホッとしたのも束の間で、残りの二人が間髪入れずに向かってきた。