たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
一期から重い話を聞かされていたので眠れるかと思っていたが、案外よく眠れた。
時刻は朝の七時二十分、学生時代なら朝練の為に起きている時刻である。その為か、外からも話し声や、楽器の基礎練の音も聞こえてきていた。
「鞍馬様、お目覚めですか? 朝食の準備が出来ましたので昨日宴会をした部屋に来てください」
障子に影か写ったかと思うと堀川国広が室内へと入ってきた。男しかいない本丸だから気にしないかもしれないがパンツ一丁だったりしたらどうするのだろうか?
「わかった、すぐにいくよ」
実際にはそんなことは言えず、用意されていた和服に着替え、堀川と共に部屋を出た。