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たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための

第4章 休符 


もうすぐ折れる。そう確信したのだろう。主が自分の無力さを噛み締めている刀剣達に気持ちが悪い程満面の笑みを見せる。

「これで、終わりだぁぁぁ」

そのまま大きいモーションで刀を振り上げる。どうやら地面に叩き付けて鶴丸を折るようだ。

一番スピードの出る所で刀身は主の手から離れ地面に叩きつけられる、、、はずだった。

「ピンポーン」
突然響くインターフォンに全員の動きが止まる。勿論主も刀を大きく振り上げた状態でストップしていた。

「おおーい 城護ですけどー、誰かいませんか」

玄関から張りのある老人の声が聞こえる、どうやらこの声の持ち主が今日の来客らしい。

「やっと来たか、、おーい 今いくぞー」

まるで興味の無くなったのか、ポイッと刀身を捨てると主が出ていく。

鶴丸が折れていない。そう確認できると三人同時に良かった、と言葉が溢れた。
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