第9章 体育祭
そんなこと考えているうちに昼食の時間が来た。
私はタツがいないベンチに向かう。
ベンチには私を待ってくれている神谷さん、マモさん、小野さんがい…る…
先ほどいなかったはずのタツがそこにいた。
いつから来ていたのだろうか。
早く声が聞きたい。
一緒に過ごしたい。
タツがいるとものすごく安心する。
私は走ってベンチに向かった。
でも…頭に何か当たったんだ。
冷たくて固くて、鋭い物が。
一瞬にしてわかった。少し大きめの石が私の目の前に落ちた。
私は倒れそうな体を起こそうとしたが、立ち上がれず、目の前の石と頭から流れてくる赤い液体をただ朦朧とした意識で睨みつけた。
タツ…助け…て…