第9章 体育祭
私は一通りトレーニングした後、タツさんの車に乗って帰った。
「たっだいまー!」
別に誰もいないのにただいまとドアを開けながら言った。
「いっつも、それ言ってんの?」
タツさんは笑いをこらえながら、聞いてきた。
「酷くないですか?別に…癖で言っちゃうんです。
仕方ないでしょう?」
「まぁ…遥らしくていいんじゃない?
それに…」
タツさんはまた、私を抱きしめる。
「俺がそのうち おかえり って言ってキスしてやるよ」
私は顔が熱くなった。
それって…結婚とかそういうのですよね。
「ま、それに近づく為にも タツさんて呼び方やめろ。」
「じゃあ何て呼べばいいんですか!」
「んー…達央とかタツがいーな」
「わかりました…タツ…サ…」
危ない…タツさんて呼ぶところだった。
タツは優しく私の頭を撫でた。