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【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)

第3章 秋祭り


「澤村、片付け頼んじゃってごめんね。大丈夫だった?」

清水が申し訳なさそうに澤村に声をかける。

「おう、全然問題ない。
せっかく女子が浴衣着るって気合い入れてるんだからそのくらいはしないとな。
田中と西谷も喜んでたし、良かったよ。」

「もう……あの二人はちょっと大げさ。」

清水が少し困ったようにつぶやく。

菅原が笑いながら口を開く。

「ホントになーあの二人は分かりやすくていいよなー。
でも、清水、浴衣似合うな。すごいキレイ。」

しっかりと清水に向かって菅原は褒めた。

(あ……。)

清水に並んで歩いていた立花は、その言葉を聞いて胸が苦しくなった。
鼻の奥がつんとして、気を抜けば涙がこみ上げそうになる。

(潔子ちゃんは褒めるんだ……。
そりゃそうだよね、潔子ちゃんキレイだもん……。)

立花はブンブンと首を振ってそんな思考を振り払う。

その様子に気づいたのは澤村だった。すかさず声をかける。

「立花と谷地は、あそこのお祭り初めてなんだよな?」

頷く二人。

「花火、結構たくさん上がるし見応えあるぞ。
期待しとけ。」

「それは楽しみですね!」

「ほんと、花火なんて久しぶり」

谷地と一緒に笑顔を見せて喜ぶ立花に、澤村は少しほっとする。
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