【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)
第7章 アザレア
「なにそれ……。」
立花は心の中を読まれたのが恥ずかしくて少し顔を赤くした。
すると、菅原は少し声のトーンを下げて、彼女に耳打ちするようにこう言った。
「俺はさ、みーが不安に思ってるうちはそういうことしないから。約束する。」
立花は、何も言えず、ただうつむいたまま何度か頷いた。
「大体さー、俺が嫌がるみーを説き伏せてあれこれすると思うか?
俺はそのことがちょっとショック。ていうかそんなこと考えてるなんて美和ちゃんのエッチ。」
立花は何も言わずに、すこしだけ彼を睨んだが、菅原は悪びれもせずに笑っている。
「安心した?」
「……うん。」
「他にも心配なことあったら何でも言えよ。」
「うん。」
立花はカップに口をつけてコーヒーを飲んだ。
その横顔を眺めながら、彼は思い出したように口を開いた。
「ねえ、なでていい?さっき拒否されたの地味に凹んでるんだけど。」
「……家に帰ってからなら、いいよ。」
「了解。」
菅原は返事をして、立花の頬を軽くつねった。
不満そうな視線を送られて、菅原は手を離した。