• テキストサイズ

【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)

第7章 アザレア


「なに?話って。」

「あの……。」

いざ清水を目の前にすると何から話すべきなのか戸惑ってしまう。

「なに?」

まっすぐに彼女の視線を受け止めて、清水は立花の言葉を待っている。

「私、こうちゃんと、付き合うことになりました。」

立花は早口にそう告げた。

先ほどの澤村の言葉を思い出して、謝りそうになるのをギリギリのところで堪える。

怒るだろうか、不機嫌になるだろうか、無視されるだろうか。

立花は不安になりながら清水の表情の変化を読み取ろうとした。

ところが、

「そう。おめでとう。」

清水はそう言って笑って見せた。

「えっと……ありがとう?」

あまりに予想外の反応に、立花は呆然とする。

「なんで疑問形?よかったね。そうなるだろうなと思ってたけど。」

「ええ?」

「だいぶ遠回りしたけど、卒業までに収まってよかった。私も嬉しい。」

「潔子ちゃん……。」

「よかったね。」

清水はもう一度そう言って立花の肩を叩いた。

「ありがとう……。」



それから立花は、教室に戻ると、澤村のところへ駆け寄った。

「澤村君、すごいね!潔子ちゃんって本当にすごいね。
私もあんな女になりたい!」

そうまくし立てると、澤村は自分が褒められたように嬉しくなった。

「ああ。清水はすごいよ。」

/ 101ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp