【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)
第7章 アザレア
「あと、もう一度言うけど、清水は良い奴で、すごく人間できてると思うから。」
「私も、そう思う。」
そこで立花は顔を上げて澤村と目を合わせて笑った。
「スガがさ、お前に避けられてるって気にしてたぞ。」
「え?」
「せっかくうまく行ったんだから、仲良くしろよ。
お前ら二人とも、しっかりしてるようでいて大事なこと言わずにすれ違うときあるから。」
「……うん。自分でもちょっとよくわかんなくなっちゃって。」
立花は苦笑いしながら話した。
「こうちゃんはびっくりするくらい何も変わらなくて、
妙に意識して緊張してるのは私だけなのかなって思ったら、
そもそも本当に付き合ってるのかなとか……。」
自信なさそうな立花に、澤村はやれやれと呆れながら一言だけ口にした。
「スガは幸せそうだよ。だから立花ももうちょっと自信持て。」
「うん……。ありがと。」
そこで授業終了のチャイムが鳴った。
「私、潔子ちゃんのとこ行ってくる。」
「おう。行って来い。」
澤村に見送られて、立花は保健室を飛び出した。